美術館の一般的マナーと子供を連れて行く時の注意点を詳しく解説!
今回は「美術館のマナーと子供」についてのお話しです。
一般的なマナーと子供連れで美術館に向かう場合の注意点をご紹介しますが、いくつか独特なルールがあります。まずは大人がしっかりとやってはいけないことを把握することがとても重要です。
館内の一般的なマナーと注意点
美術館独特のマナーもありますので、しっかりと確認しておきましょう。
会話・音
まずは周囲の人に迷惑をかけない点で、大きな声で喋ってはいけません。美術館を訪れる人のことは観者とも呼ばれますが、観者でごった返していようと基本的に館内は静かな空間です。
そのため、大きな声で喋っていては周囲の人の気が散るのは当然の話であり、そのため監視員の人が注意をしにやってくる可能性も十分にあります。
全く喋ってはいけないわけではないものの、喋る時には小さな声が基本で、どうしてもその場で言っておきたいことのみ喋るようにしてください。また私語厳禁の美術館もあるので確認しておきましょう。
映画館でも同様ですが、館内でスマートフォンなどが鳴るのも問題です。音が出るものは電源をオフにしておきましょう。
飲食
基本的に館内では飲食禁止となります。意外に感じられるかもしれませんが、ガムを噛んだ状態で鑑賞すると監視員に注意されるのが普通です。
たとえ周囲の迷惑にならないようにしても、仮に美術品の近くでくしゃみをしてしまった場合、ガムを噛んでいる時のツバが原因でシミができるなどの悪影響が出る恐れがあります。
ガムや飴だけでなく、何かを口に入れた状態で鑑賞するのは問題となる場合が多いので、口に何も入れない状態が良いでしょう。
館内では、ペットボトル等の飲み物もカバンから取り出して飲むのは控えましょう。
筆記用具
また、シャーペンに使用されている芯は折れる可能性があり、美術品の近くでメモをとると問題が起こることは否定できません。
メモなど何か書き残したい場合に使う筆記用具は鉛筆なので、必ず覚えておきましょう。
写真撮影
日本では美術品は撮影禁止の場合が多く存在します。今はスマートフォンやデジカメで手軽に良い写真が撮れますが撮影できるかどうかは必ず事前に調べておきましょう。
荷物・におい
館内では他人すれ違う事も多々あります。大きな作品ですと人が集まって鑑賞する場合もあります。その時に、大きな荷物やにいのきつい香水などは他人に不快な思いをさせる可能性がありますので注意が必要です。
子供連れで美術館に行く時の対策
美術館に到着したのは良いけど、子供は突然に泣き出すことも、大きな声を上げることも十分にあり得ます。そんな時の対策を見ていきます。
子供向けの美術館を選ぶ
子供連れで美の世界を楽しみたい場合、最初から子供連れを歓迎してくれるところを選ぶのが良いでしょう。
先に書いたルールはあくまで一般的な話で、子供連れを歓迎してくれるところも多く存在します。また、子供向けの企画を実施している場合は、当然ながら子供連れであっても訪れやすいので、子供連れでも歓迎してくれる場所はないか探してみてください。
トリックアートや体験型の美術館等は子供にも人気ですし、美術鑑賞を始めるきっかけとしても良いでしょう。
美術品に触る
子供は興味を持ったものに触ろうとします。触っても良いオブジェなどは構いませんが、子供が美術品に触らない様に、また美術品に近づかないためのロープなどをくぐって行かない様に大人が見守ってあげる事が重要です。しっかりと子供の手を繋いであげると良いでしょう。
子供にマナーや規則を教える
子供を歓迎してくれる場所の場合、子供向けのガイドブックを用意しているところも多いので、そちらを活用するなどして大きな声を出したり泣いたりするのが問題であると教えてあげることは非常に重要です。他人との関わり方などを教える良い機会にもなります。
小さな子供を連れて行く時は?
ルールについて理解するのが難しそうなまだ小さい子供を連れて行く場合の対策も見ていきます。
ベビーカー
ベビーカーを必要とするまだ小さな子供を美術館に連れて行く時は、必ずベビーカーでも鑑賞できるか確認しておきましょう。近頃はスタッフが車いすに対応してくれたり、館内の作りのそのものが車いすに対応している美術館もたくさんあります。子供向けの美術館以外でもベビーカーを押しながらの美術鑑賞が可能か確認しておくと良いでしょう。
グズり対策
ルールについて理解するのが難しそうなまだ小さい子供を連れて行く場合は、これをすればぐずらない、もしくはぐずった時でも落ち着いてくれるような対策を用意しておきたいところです。
音の出るタイプは静かな空間にあわないので問題ですが、音の出ない子供のお気に入りのぬいぐるみであれば周囲の迷惑にもならないため静かな場所でも役立ってくれます。
また、うちわもぐずる子供への効果が期待できるアイテムで、あおいであげたり触らせることで泣き止む例は数多く存在するのです。
抱っこにより子供が泣き止む例も多く、スペース的に余裕があれば子供を抱っこしてあげるのも選択肢の一つです。
子供によって有効な方法は異なりますので、先に書いたルールを参考にしつつ、その場に合った対策を選んであげてください。
それでもグズる場合
それでも子供がぐずってしまい周囲に迷惑をかけてしまう、このような場面を想定して、どう対応するかも事前にシミュレーションした方がよいでしょう。
すぐに泣き止んでくれなさそうな場合は、その場に留まるのではなくその場を離れるのが基本です。休憩スペースがあるならそちらに向かえばよいですし、リカバリーが難しそうな場合は途中退出口に向かってください。
できれば、そのような緊急時の経路についても事前に把握しておいた方がよいですが、分からない場合も案内誘導係などスタッフの人に尋ねれば対応してくれます。
子供がぐずることも計算に入れた上で、あらかじめ再入場ができるところを選ぶのも良いでしょう。
子供のメリット
美術館での体験は学校での作文や夏休みの課題の題材にも成り得ます。また何より子供にとっての大切な思い出となるでしょう。
小さいうちから美の世界に触れることは、好奇心を促したり、お子さんの五感をより養えるなどの大きなメリットもありますので、近くに子供との時間を楽しめそうなところがあればぜひ訪れてみてください。
まとめ
- まずは大人が一般的なマナーを知る。
- 子供向けの美術館を探してみる。
- グズった時の対策も考えておく。
- 子供にとってもメリットは大きい。
吸収力も高く好奇心旺盛な子供にとって美術鑑賞は貴重な体験となる事でしょう。まずは大人が美術館でのマナーを知って子供に見本を示しましょう。みんなでマナーを守って美術館を良い空間にしたいものです。
今回は「美術館のマナーと子供」についてのお話しでした。