日本の牛肉ガイド!意外と知らないウソの様な本当の入門知識!

2024年5月6日

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今回は「牛肉」についてのお話しです。

普段何気なくいただいている牛肉。この牛肉には様々な評価基準があるのをご存知でしょうか?国産牛と和牛の違い、ブランド牛はどのようにして決まるのかなど、牛肉に関する素朴な疑問に答えていきます。

畜産と肥育と飼育

食肉や乳などの生産目的で動物を飼育する事を畜産と言います。畜産は大きく2つに分けられ、母牛に子供を産んでもらい子供を育てる「繁殖」と子牛を市場で買ってきて牧場で飼育する「肥育」とに分けられます。

国産牛とは

日本特有の牛肉を和牛と言います。日本で肥育されていれば和牛と名乗れますが、国産牛という考え方は少し違っていて、細かい基準に適した牛だけが国産牛と名乗ることができます。日本で肥育されている牛は世界からも注目されるブランド価値があるからこそ、和牛と国産牛の明確な違いを理解する必要があります。

日本で畜産されている牛は国産牛や和牛という言い方をしますが、海外でも日本発祥の和牛が肥育されているので、間違った捉え方をしないためにも、国産牛と和牛の意味を理解して区別できる様にしましょう。

国産牛は日本国内で生産された牛のことを指します。国内で3か月を超える肥育期間の牛や、他国と比べて国内で飼育されている期間が3か月以上の牛、今までの飼育期間のうち国内で肥育された期間が一番長い牛が国産牛に分類されます。これらの基準を満たさないと和牛に分類されていても国産牛に認定されません。

和牛は肥育期間は関係ありません。一定の条件を満たしていれば和牛に分類されます。国産牛の厳しい基準が該当しないので和牛として海外で肥育されることもありますが、そのような牛は国産牛として認められません。統一されている基準もありますが、それぞれの産地によって分類の基準が異なります。

簡単に言うと、「日本で飼育、加工された牛」「外国で飼育されていた牛を日本に輸入して日本で飼育、加工した牛」が国産牛となります。国産牛は食用牛だけではなく乳牛も含まれます。

また、「外国で飼育、加工された後に輸入」されたものは輸入牛と言います。

和牛とは

質が高くて高価なイメージがある和牛とは、黒毛和種や褐毛和種、無角和種、そして日本短角種の4品種に分類されます。それだけではなく、この4種の交雑種も和牛に分類されます。日本全国でたくさん飼育されている和牛が黒毛和種になります。現在170万頭飼育されていると言われています。

褐毛和種が黄褐色から赤褐色で黒毛和種とは明らかに違う品種と分かるのが褐毛和種です。日本の在来牛に外国種を交配し品種改良が進められたのが褐毛和種です。

角が無い品種が無角和種の特徴で、毛色は黒色です。日本にいた在来牛に対して外国種を交配することで改良した品種の無角和種は山口県が主産地として知られています。日本短角種は東北の北部地方で現在も飼育されています。無角和種と同様に在来牛に外国種を交配して改良された品種です。

これらに分類される和牛は一般的な牛肉と比べて高品質で値段も味も別格です。この和牛からさらに各地域でブランド牛として広く知られるようになった和牛があります。

簡単に言うと「日本の4種類の在来種に由来する食肉牛のみ」を和牛と呼びます。ですので、和牛=国産牛とはならずに、和牛だけど国産牛ではない牛も存在すると言う事になります。

ブランド牛とは

〇〇牛という言い方をするブランド牛とは、それぞれの銘柄で定められている基準を満たした牛をブランド牛と定義します。同じ〇〇牛であっても品質基準を満たしてないとブランド牛として販売することができません。

ブランド牛の定義は産地によって異なりますが、基本的な考え方として、基礎となる肉質等級や歩留等級だけでなく、品種や性別や肥育地や肥料などを十分に考慮してブランド牛かどうかを判断します。

ブランド牛に認定されると認定書や認証シールが発行されたり、個体識別管理システムに登録されたりします。ブランド牛として有名なのが滋賀県の近江牛、三重県の松坂牛、兵庫県の神戸牛などが挙げられます。

ブランド牛は、国産牛や和牛とはまた違った基準で分類され基準を満たした牛と言う事になります。

牛肉の判断基準

牛肉の質から見た判断基準は、AからCで表す歩留等級と数字の1から5の数字で表す肉質等級です。

歩留等級

歩留等級とはどれだけ無駄なく肉が取れるかの割合を表します。より多くの肉が取れれば良いと判断されてAの等級が付けられます。

A等級は標準より良いと判断されたもので基準値が72以上に限定されます。B等級は標準と見なされたもので、基準値は69以上72未満です。C等級は標準より劣ると判断されたもので、基準値が69未満になります。

枝肉が第6肋骨と第7肋骨間で切断されてから最初に歩留等級が予測されます。

肉質等級

その後に実際の肉を見て肉質等級を判断します。肉質等級は4つの項目を見て判断しますが、霜降りの状態、色沢、締まりとキメ、脂肪の色沢と質を見て総合的に肉質を判断します。

格付け

この歩留等級と肉質等級の判断基準を組み合わせて格付けが決まります。 どのように表示されるかというと、例えば歩留等級がAで、肉質等級5の最上級と判断されたらA5等級・A5ランクと判断基準が表示されます。

判断基準が高い高品質の和牛は美しい霜降り状になっています。より良い肉の品質にするために、品種改良をして様々な国産牛が開発されてきました。歩留等級と肉質等級を高めるために栄養の高い飼料を与えて質を保っています。

出荷市場と牧場

ブランド牛の産地は全国に点在しているので出荷市場と牧場も重要な位置づけになります。牧場でしっかり飼育することで肉質等級や歩留等級に大きく影響します。そして出荷市場で行われるセリの落札価格にも影響するからこそ、生産者は自分の子供のようにブランド牛を育てて出荷するための努力を怠りません。

それぞれの産地で名の知れた牧場があり、そこでは国産牛が肥育されています。基準に適した牛を出荷市場から出荷するために、出荷市場と牧場が密に連携をして全国の国産牛ファンに向けて美味しいお肉を出荷しています。

例えば、同じ牧場で飼育されたとしても、和牛で国産牛のブランド牛や和牛で国産牛だけどブランド牛ではない牛になる可能性もあるのです。

まとめ

  1. 畜産と肥育と飼育
  2. 和牛を知る
  3. 国産牛を知る
  4. ブランド牛を知る
  5. 牛肉の判断基準を知る
  6. 市場と牧場も影響する

牛肉一つでも様々な分類があるのをお分かりいただけたでしょうか。

しかし、偽ブランド牛や海外に持ち出された格安の和牛等の問題も後を絶ちません。パッケージに記載されている商品表示では解りにくいものも有りますので注意が必要です。

日本の食用牛が美味しいからこそ、日本の技術が優秀だからこそ起こる問題でもあります。畜産農家の苦労や気持ちを考えると心苦しくなる消費者も多いのではないでしょうか。

 

今回は「牛肉」についてのお話しでした。

 

 

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