なぜ体感温度は男女で違うのか?トラブル例と円満解決法!

2020年8月5日

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今回は「体感温度の男女差」についてのお話しです。

夏場になると、職場や寝室、車の中の冷房の設定温度を巡って男女間でトラブルが発生することがあります。これは男性と女性の体感温度の感じ方の違いに原因があります。体感温度の男女差や、体感温度を巡るトラブル例と、その円満解決法を解説します。

体感温度とは?

気温や室温は温度の定義に基づいて決められますが、同じ気温や室温でも、条件によって感じ方は違います。体感温度とは、条件によって人間が感じる気温・室温の暑さ寒さの度合いを示すものです。

例えば、同じ気温でも湿度が高いほど暑く、低いほど涼しく感じたり、風があると寒く感じるといったことが知られていますが、この温度の感じ方の利害が体感温度です。

体感温度を定量的に表現する数値として、日本気象協会から発表される気温と湿度の予測から算出される「不快指数」気温と湿度に風の予測も加味して算出される「体感温度指数」はその例としてあげることができます。

体感温度の男女差

体感温度は湿度や風による外因の他、個人個人の身体的な原因による違いがあることも知られています。

体感温度差は3~5度

特に、性別によって体感温度に差が生じることは良く知られています。一般的な傾向として、男性は暑がり、女性は寒がりであると言われますが、男性と女性の体感温度の差は、3~5度程度もあるとされています。

つまり、男性が20度と感じる温度を、女性では15度に感じることもあるということです。男性と女性で体感温度に差が生じるのは、その身体の構造の違いに原因があります。

筋肉量の違い

人間の身体には「熱産生」と呼ばれる熱(体温)を作る機能があり、違う環境(気温)下にあっても、常に一定の体温を維持することができます。この熱産生を主に担っているのが全身の筋肉で、およそ6割を占めているとされています。筋肉量は男性の方が女性よりも高く、熱の生産量も女性より大きいことになります。

皮下脂肪の違い

一方で女性の身体は男性と比較して皮下脂肪が多いとされます。脂肪には断熱材のような効果があり、女性は熱を発散しにくい身体構造となっています。女性に皮下脂肪が多い理由は、子宮や胎盤といった生殖に不可欠な器官があり、それらの器官は寒さに弱いため、体温を維持するためと考えられています。

しかし、皮下脂肪には血管が少なく、一旦身体が冷えてしまうと再び身体があたたまるまでに時間がかかります。女性の多くが冷え性であるのは、これが原因です。

総じて、男性は筋肉量が多いことから、気温室温が下がっても筋肉で体温を上げやすく、逆に女性は一旦身体が冷えると筋肉による熱産生が低く、寒さを強く感じてしまいがちです。これが、体感温度の男女差の原因となっています。

体感温度の男女差によって起こるトラブル例

家庭内では、就寝中のエアコンの温度設定を巡って夫と妻がケンカになるというトラブルも起こりがちです。また、ドライブ中の車内温度でも同様のトラブルは起こります。ここでは職場でのトラブルを例に出してみていきます。

体感温度の男女差が原因で起こるトラブルの一例として、まず思い浮かぶのが職場での冷房の温度設定を巡る男性社員と女性社員の対立でしょう。実は職場の室温設定に関しては労働安全衛生法によって、室温と湿度が明確に規定されており、室温は17度以上28度以下、湿度は40%から70%以下に維持することが努力目標として求められています。

一方で温暖化対策として政府は2005年から「室温28度」を推奨、環境省が推進している「クールビズ」の普及と合わせ、現在では夏場の職場の室温設定を「28度」とする企業が一般的です。

この室温設定について調査を行ったところ、男性社員は半数近くが「暑い」と感じ、女性社員では「暑い」「ちょうどよい」「寒い」がそれぞれ3分の1程度になるという結果となりました。明らかに男性社員と女性社員の室温設定に対する体感温度の感じ方に差が生じています。

この事から、冷房の温度設定を巡って男性社員と女性社員の意見が対立するという構図は、どこの職場でも良く見かけられる光景となっています。

体感温度をめぐるトラブルの円満解決法

男女による体感温度の違いから生じるトラブルの解決法をみていきましょう。

相手の立場で考える

男女で体感温度に差がある事がすでに分かっています。快適な温度で仕事をした方がきっと捗るでしょう。言い出しずらい立場の人もいるでしょう。男女間でも、上司と部下でも、同僚と取引先の方でも相手に一声かけたり、出来る準備をしようという心構えは大切です。

もちろん、自分自身の対策もしましょう。ひたすら暑さを我慢している男性社員や無言で寒さに耐えている女性社員を減らすためにも、自己主張だけではなく落としどころを見つけていく努力は温度設定に関しても必要です。

ルールを作る

職場の体感温度を巡るトラブルを解決するためには、まず職場の温度管理をする担当者を総務や管理部などの社員に決めて、他の社員が勝手にエアコンの温度を勝手に変えない、というルールを作ることが基本となります。そうした上で、通常の温度設定を決定し、温度変更の幅や変更の感覚などの空調に関するルールを明確化します。

座席の配置を考える

また、空調の位置によってオフィス内でも冷えやすい場所や冷えにくい場所ができますので、外勤と内勤の業務スペースを分けたり、座席の配置を考慮して、可能な限り個々の社員の要望に合う座席の配置とすることも大切です。オフィス内の室温差のムラを解消するために、シーリングファンなどの設置も有効です。

オフィス環境に配慮

また、特に女性社員に対しては、ひざ掛けや足元ヒーターの貸し出しを行ったり、室温に応じて脱ぎ着で温度調節可能なオフィスファッションを採用するといった配慮を行うことも必要です。単にエアコンの温度設定だけでなく、オフィス環境に考慮することが、トラブルの円満解決には重要であると言えるでしょう。

まとめ

  • 体感温度とは何かを知る
  • 男女に違いがある事を知る
  • 職場、寝室、車の車内でよくトラブルがある
  • 男女ともに歩み寄って解決法を考えていく

男女間での体感温度差をなくすことは、ほぼ不可能ですので、お互いに解決策を見つけていくという姿勢が良い関係性を保つ上で必須となります。みなが出来るだけ快適な環境で過ごせるようにしていきたいものです。

今回は「体感温度の男女差」についてのお話しでした。