「ハイビームが眩しい問題」を腑に落としたい人は読んでください!

2021年11月19日

この記事をSNSでシェアしよう!
Pocket

今回は「ハイビームが眩しい問題」についてのお話しです。

夜間走行中のドライバーに限らず、助手席に座っている時や後部座席に座っている時、歩行者時、自転車を乗っている時でも、対向車のヘッドライトが眩し過ぎると感じた人は多いのではないでしょうか?

SNS等でもハイビームの眩しさに関する投稿はチラホラ見かけます。しかし、最近ではこのハイビームは推奨されてます。何故かご存知ですか?

車のヘッドライトは2パターン

単にヘッドライトと言っても、車のヘッドライトには2パターンあります。まず、その定義を見ていきます。

ロービーム

ロービームとは、道路運送車両法上で「すれ違い用前照灯」と明記され、前方40mが視認できるものと定義されているライトです。

ハイビーム

ハイビームとは、道路運送車両法上で「走行用前照灯」と明記され、前方100m先までを照らすことができるものと定義されているライトです。

夜間走行時はハイビーム?

夜間走行時のハイビーム問題で多いのが、「眩しすぎて視界が奪われ(眩惑)、逆に危険では?」と言うものです。

基本はハイビーム

暗い道路や街灯がない少ない道路では、ハイビームを使う事で遠い距離から早く歩行者や自転車などを見つけられ、事故防止につながる可能性が高まります。暗い道路、人通りのない道路、細い裏道等ではハイビームで走行しなければいけません。

先ほどの、ロービームとハイビームの定義にある通り、対向車とすれ違う時、前走車がいる時などはロービーム(すれ違い用前照灯)に切り替える必要があります。なぜならハイビームは他の車のドライバー等を眩惑させて危険が増す可能性があるからです。

しかし、対向車とすれ違う時、前走車がいるでもロービームに切り替えないドライバーもいるのは事実です。

ハイビームが推奨されたとしても、ロービームと使い分けないと言う意味ではなく、もうロービームは必要ないと言う意味でもありません。夜間走行の基本はハイビームそれ以外はロービームです。

ドライバーは偏った捉え方、認識をしない様に気をつける必要があるでしょう。

今の日本の街並みにマッチしていない?

街灯が多く100m先まで見通せる交通量の多い市街地や都市では、基本的にロービームで夜間走行する事がほとんどだと思われます。

ハイビームとロービームに関して、交通に関する法整備が始まったのが、まだ街灯が少なく夜間がとても暗い時代に始まったので、法改正がされて来てはいるものの、今の日本の一部の街並みにはまだマッチしていない、追いついていない部分もあるのではないかとの指摘もあるそうです。

ハイビームじゃないのに眩しい

夜間走行時の対向車のヘッドライトが眩しいと感じるのは、ハイビームだけの問題ではなさそうです。その原因を見ていきましょう。

ヘッドライトにLEDを採用

近年、ヘッドライト以外にも標準仕様で車のライトにLEDを採用するメーカーが増えて来ています。従来のハロゲンライトより白色光となり、眩しいと感じる人が増加したとも言われています。

LEDはエネルギー消費量が少なく、多くのエネルギーを消費するような状況でもライトの明るさを維持できているとも言われています。つまり従来のハロゲンでは多少明るさが落ちる様な状況でも、LEDでは明るさを維持できていると言う事です。

また、LEDを車のライトに取り入れる事で設計上の自由度が増し、ライトの位置が従来の車と変化してきた事により、眩しさを感じている人が増えたとも言えるでしょう。

LEDのヘッドライトはハイビームにしていなくても眩しく感じやすいと言う事です。

デイライトで感じ方が変化した

さらに、デイライト(LEDによる昼間走行灯)が義務付けられ、車が発する光量自体が増えた事も、車のライトが眩しいと感じる人が増えた要因の一つかもしれません。

光軸がずれてる

光軸とは「ヘッドライトが照らしている方向」の事です。これがずれるとヘッドライトの光が拡散してしまい、眩しい光となってしまいます。

車に興味がない人は知らないかもしれません。自分で調整も可能ですが、知っている人でも上手くやらないと車検に通ら無くなってしまうのでそのままにしている人もいるでしょう。

従来のハロゲンは光軸に特に問題がなければ、ハンドル付近にある光調整メモリでライトの高低を手動で調整する事が出来ます。最近のLEDは自動で調整してくれるライトに切り替わってきています。

車の前が上がってる

単に奥部座席に人が多く乗っていたり、重い荷物を積んでいたりすると物理的に後ろが下がって前が上がります。これによってヘッドライトが前方斜め上に光を放つので対向車が眩しく感じる事もあります。

つまり、ここで上げた4つの例えの様に、ハイビーム以外の原因でもハイビームが原因で眩しいと感じている事もあるかもしれないと言う事です。

オートハイビームが増加中

近年では、自動でハイビームとロービームを切り替えるオートハイビーム機能が増加して来ています。今後、更に性能や利便性は増していく事間違いない機能の一つと言えるでしょう。

前走車や対向車のライトは認識できますが、自転車や歩行者の認識はまだ苦手です。切り替えに時間がかかってしまい、すれ違った後に切り替わった何て例も報告されているそうです。また天候にも左右される可能性もあるそうです。

とても便利な機能ですが、しばらくは歩行者が多い市街地や天候等の状況によってはオート機能と手動での切り替えを併用する事になりそうです。

それでもハイビームを推奨する理由

LEDライトや法整備等へ順応して行っている段階ですので多少の不満が出ても仕方ないでしょう。とは言え、ドライバー等からハイビームが眩しいと少なくない指摘がされています。それでもハイビームを推奨する理由は何でしょうか。

それは、事故防止に他なりません。

交通事故防止とヘッドライトに関する様々な研究が日々されています。ハイビームを活用する事によって事故を防げた可能性があるケースも多々報告されているようです。ちょっと眩しいけど事故は防げたと言う事です。

安全な移動が確保できるよう、企業と行政が連携して努力し続けている事も、ドライバーはしっかりと受け止めておく必要があるでしょう。

ハイビームは確かに眩しいと感じる時もありますが、社会性と言う意味では、ハイビームは重要の機能の一つと言えるでしょう。

まとめ

  1. ハイビームとロービームの違いを知る
  2. 夜間走行の基本はハイビームそれ以外はロービーム
  3. ハイビームじゃなくても眩しく感じる原因を知る
  4. ハイビームは事故防止の重要な機能の一つ

 

ハイビームが眩しい問題を通して、ハイビームとロービームを上手く使い分けて、運転マナー違反とルール違反の違いを再確認したり、迷惑運転にならない様に心がたいものです。

また、法の改正点などアンテナは常に張っておく意識を保って行くきっかけにして頂けたら幸いです。

 

今回は「ハイビームが眩しい問題」についてのお話しでした。

 

 

この記事をSNSでシェアしよう!