乾電池の新旧の見分け方!交換のタイミングと残量を確認する方法!
今回は「乾電池の新旧の見分け方と交換のタイミング」についてのお話しです。
家電製品のリモコンなど、乾電池を使うことは多いですが、使い方を間違えると思わぬトラブルの元になることもあります。ここでは乾電池の種類別の特徴や新旧の見分け方、交換のタイミングについて解説します。
乾電池の種類と特徴
一言で乾電池と言ってもさまざまなタイプがあり、それぞれに向いている用途も違ってきます。
マンガン乾電池
一般に最も多く使用されているのがマンガン乾電池です。壁掛けの時計やインターフォン、懐中電灯など、主に少電力で作動する電気機器に使用される電池です。
ガスコンロや石油ストーブの自動着火装置のような大きな電力が必要でも、比較的使用時間が短いものにも良く使用されます。
使用を続けると電圧が下がってしまいますが、電池を休ませることで回復は可能です。乾電池はサイズ別に単1から単4まで4種類と、他に角型9Vがあります。
アルカリ乾電池
マンガン電池の約2倍の寿命を持つのがアルカリ乾電池です。使用中の電圧低下も起こらないので、ヘッドフォンステレオなど携帯プレイヤーや携帯ラジオなど大きな電力が必要な機器への使用に適しています。サイズ別に単1から単6まであり、他に角型9Vがあります。
ボタン型電池とコイン型電池
直径より高さが小さい小型電池は、見た目の形状からボタン型電池やコイン型電池と呼称されます。ボタン型には酸化銀電池やアルカリボタン電池があり、コイン型電池はリチウムコイン電池となります。
乾電池の新旧混用がダメと言われる理由
よく、乾電池は違うタイプ(品番)のもの同士や、新しいものと古いものを混ぜて使ってはいけないと言われますが、これにはちゃんとした理由があります。
電池のタイプが変わると電池の容量に違いが起こります。また、同一品番でも、未使用の電池と使いかけの電池でも、同じく容量に差があります。
容量に差がある電池を混ぜて使用した場合、まず容量の少ない電池が先に容量がなくなってしまい、容量の残っている電池も、古い電池の影響を受けて寿命が縮まってしまいます。
また、古い電池の容量がなくなった状態のまま使い続けてしまうと、古い電池が過放電の状態となって、液漏れ等の事故が起こる可能性があります。このような理由から、違うタイプのものや、新旧を混ぜて使用してはいけないことになります。
乾電池の新旧の見分け方
タイプが違うものであればともかく、一見して同じ種類の乾電池の新旧の違いを見分けることは困難です。電池残量を計るチェッカーやテスターを使うことが最も確実な見分け方ですが、そうした道具がなくても見分けられる方法があります。
アルカリ電池限定
まず、アルカリ電池限定の方法となりますが、乾電池のプラス面を上、マイナス面を下にして、テーブルなどの平坦な場所に高さ3センチ~5センチ程度の高さ(落としても立つ程度の高さ)から落下させてください。
そのまましっかり立てば新しく、倒れた場合は古い可能性が高いと言えます。また電池をテーブル等に立たせてグラつき具合をチェックしても良いでしょう。
これはアルカリ電池には使用するとマイナス面に少し膨らみが生じるという性質を利用した判別方法です。ただし、立たなくても残量が残っている可能性もあるので、乾電池ひとつで使えるものに使ってみるのもよいでしょう。
ボタン型電池
ボタン型電池の場合、LED(発光ダイオード)を使ってチェックする方法があります。LEDから出ている2本の線の長い方をボタン型電池プラスの面に、短い方をマイナスの面に触れさせてください。電池に残量があればLEDが光りますので、その光り方、明るさで判断します。
時間は数秒間、明るさをチェックしたら終わりです。長時間行わないで下さい。またLEDの明かりはとても強いので、真上からLEDの明かりを直視しないことが重要です。
LEDは青や白、電球と同じ様な色で光るものは3Vで光るものが多く、黄色や赤色に光るものは2Vで光る物が多いようです。3Vのボタン型電池では必ず青や白に光るLEDを選んでください。2Vで光る黄色や赤色に光るLEDだと電流が流れ過ぎたり、LEDが損傷する恐れがあります。
またLEDはホームセンターなどで1本の値段が数十円から100円台で購入できる物が多くあります。
反射する物でチェック
手鏡、戸を閉めた窓、スマホや携帯などの光を反射する物があれば、乾電池の残量を確認する事ができます。調べたい乾電池をテレビなどのリモコンにセットし、赤外線発信部分をスマホや携帯電話の画面に向けてください。次にリモコンのボタンをどこでもよいので押してみて下さい。
スマホや携帯の画面で見た時に赤外線の発信部分が光っていれば、電池残量があることを示しています。この光の強弱で、おおよその残量を推測することも可能ですが、あくまで目安と考えた方がよいでしょう。
テスター・チェッカー
乾電池もボタン型電池も正確に安全に判断したい場合は、家電量販店やホームセンター、通信販売で購入できるテスター・チェッカーを使用するのが最も安全、確実です。数百円から千円台の商品が主流ですので使いやすいと思います。
乾電池交換のタイミング
乾電池交換のタイミングは、使用する個々の機器によって判断方法が違います。
懐中電灯やテレビなどのリモコンなど
懐中電灯やモーターで駆動する機器の場合は「電気が消える」「動かなくなる」など、はっきり判別できる状態になりますので、すぐに電池を交換しましょう。
「光が弱くなった」「動きが鈍くなった」という症状が見られた時点で、すでに乾電池がある程度消耗していますので、その時点で交換するとより安全です。
テレビなどのリモコンは「反応が鈍くなる」「使える距離が短くなる」などの症状が出ます。こうした症状に気づいた場合は、早めに電池の交換を行いましょう。
LED等のデジタル機器
LED等のデジタル機器の場合、微小な電力でも動作するため、交換タイミングがわかりにくい面があります。特にLEDライトは、電池容量がほぼゼロになるまで、LEDの明るさに変化は見られません。
こうした機器に使用する電池は、それぞれの機器の標準使用時間を確認した上で、定期的な交換を行うようにすることが望ましいです。
乾電池の交換は、使用しているすべての電池を同時に交換するようにしてください。まだ使えそうだからと新旧を混在させるのは液漏れ等の原因になりますので止めましょう。
まとめ
- 種類別の特徴を知る
- 乾電池の新旧混用はダメ
- 新旧の見分け方を知る
- 交換のタイミングを知る
近年の日本では自然災害が増えて来ています。防災グッズの中にある懐中電灯やラジオなどの電池の状態はいかがでしょうか?
予備の電池を持っておくのも重要ですが、直ぐに使えるように電気機器入っている電池の残量チェックもしてみましょう。
今回は「乾電池の新旧の見分け方」についてのお話しでした。