真夏の部活!水分補給と塩分補給の正しいやり方を知ろう!
夏の部活に関して、どの程度の水分をどれほどの頻度で摂ればよいのか、また摂り過ぎを心配する必要はあるのかなど、知っているようで知らないことはありませんか?
夏の部活は脱水症状を起こしやすい
何もしなくても暑くて汗がダラダラ出る夏の時期になると、私達の体は体温を調整するために汗をかきます。この汗には、体内の水分や塩分が含まれているため、汗をよくかく夏季は、どうしても体内の水分と塩分が不足しやすくなってしまうのです。
外出するだけでも発汗するわけですから、運動部に所属しているなら、夏の部活動において水分補給と塩分補給を強く意識する必要があります。
水分補給の正しいやり方
夏の部活時に不足しがちな水分の正しい補給のやり方をみていきましょう。
のどが渇く前に飲む
私達の体は、体内の水分が不足してくると、自然と喉が渇くメカニズムになっています。喉が渇くというのは体内の水分レベルが既に大きく低下している状態なので、可能であれば喉が渇く前に水分補給をするのが理想的です。
人間の体は、大人であれば約60%は水分で構成されており、そのうち1%が汗で失われる頃から運動のパフォーマンスは低下し始めます。3%が汗で失われてしまうと、体温調整が難しくなったり、運動のパフォーマンスや能力に影響が出たりします。さらに脱水症状が進むと、意識障害などより深刻なトラブルが起こってしまうのです。
30分前とこまめに補給
部活動での水分補給の正しいやり方として覚えておくべきポイントは「運動が始まる30分前」と「できるだけこまめに行う」という2点です。
まずは運動(部活動)を開始する30分前までに500mlまでの水分を摂りましょう。その際には飲み過ぎては動けなくなるので注意が必要です。
部活動中に水飲み休憩を頻繁に取るというプロセスが未だに徹底されていないケースは少なくありません。そのため、子供たちは毎回の休憩でまとまった量の水を飲む傾向にあります。水分補給に関して望ましいのは「少量ずつ、頻繁に摂取する」ことです。理想としては、15分おきに200ml前後ですが、おそらくほとんどの運動部では難しいと思われますので出来るだけ理想に近づける様にして下さい。
また、一度にたくさん飲むと、トイレが近くなってせっかく摂った水分がすぐに尿として出てしまいます。排尿自体は悪いことではないものの、体が水分を安定して吸収することができないというデメリットがあります。また、頻繁にトイレへ行くことで部活動に集中できないという可能性もあります。ですから、こまめに少量ずつ水分を摂る習慣を身につけさせてあげたいものです。
いずれにせよ、運動量や体形、汗をよくかく夏と寒い冬にでは失われていく水分量、必要な水分量は変わりますので、意識して体調に目を向けておくことが重要です。
塩分補給は必要なのか?
汗には、カリウムやナトリウム、鉄などのミネラル成分が電解質として1%程度含まれています。そのため、水分補給をする際には、流れ出た分の電解質も補給することをおすすめします。
スポーツドリンクには、そうした成分が配合されているので安心でしょう。スポーツドリンクは10℃前後に冷やしたものがより効果的に体内に吸収されると言われています。
ただし、水分補給のためにスポーツドリンクを飲みすぎると、水分を十分に摂取できる一方で、塩分を過剰摂取にもつながるリスクがあります。塩分補給は重要とはいえ、摂りすぎるのはNGです。ですから、部活中に飲むものは基本的に水もしくはお茶にしておき、時折スポーツドリンクを摂取するという方法でも良いでしょう。
スポーツドリンクを敬遠する人もいますが、運動時に適切な量を適切な方法で摂ることに大きな問題はないでしょう。水分補給と同じで失われる量、必要な量は人それぞれ変わりますので意識的に体調に目を向けておきくことが重要です。
親が出来る対策をしっかりおさえる
子供の脱水症状として、親が出来る対策はたくさんあります。例えば、十分な水分を摂取することは、部活中だけでなく、普段の生活でも必要な生活習慣です。
水分は筋肉にもたくさん含まれているので、筋肉量を増やしながら水分もタップリ摂取していれば、質の良い筋肉を作ることができ、それが脱水症状予防にもつながります。とはいえ、水を意識して摂取する習慣がない子供もいます。ですから、親子で水を飲む習慣をつけるのは望ましいでしょう。
水分摂取を家族として毎日の日課にすることで、子供は自然に体を熱中症の危険から保護することができるでしょう。例えば、朝起きたらコップ一杯の水を家族全員が飲む、あるいは学校へ行く前と帰宅時に水分をたっぷり飲む、という生活習慣を築くことは非常に有用です。
子供に習慣づける
部活をするのは子供自身ですから、水分の補給は子供自身が意識して行えるようにサポートしたいものです。汗をかきやすい夏季なら、一日を通して10回は水分を補給する時間を確保するなど、目安となる回数を決めてあげるという方法も良いでしょう。もちろん、それ以上飲んでもOKです。喉が渇いたと感じるまで待つのではなく、乾く前に意識して補給するというスタンスがおすすめです。
普段は水やお茶などで水分を補給し、部活の時にはスポーツドリンクに切り替えるという方法も効果的です。ハードなスポーツをする子供なら、水分と一緒にエネルギーも摂取できるアイソトニック飲料や、体内に素早く水分が吸収されるハイポトニック飲料なども活用するとよいでしょう。
また体調を出来るだけ良い状態に維持することも、子供が出来る対策の1つです。例えば、夜はできるだけ早めに就寝すること、食事は1日3食しっかり栄養のあるものを食べることなどが挙げられます。こうした基本的なポイントが、体調管理において大きな役割を担っているのです。
まとめ
- 夏は脱水症状を起こしやすい
- 水分・塩分は正しく補給する事が大事
- 親も子供も出来る事がある
- 日頃から習慣づける
正しい知識を得て子供に伝えることで、脱水症状を予防するだけでなく体調管理もしやすくなります。また、夏バテ防止にも役立つなど、たくさんのメリットを実感できるでしょう。
今回は「夏の部活の水分補給と塩分補給」についてのお話しでした。