出世して権力を持って嫌な奴に変わる人の心理を分析してみた!

2024年5月6日

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皆様も横柄な上司や先輩のもとで部下として働いた経験があるかもしれません。残念ながら上司を選べない職場の方が多い事でしょう。もし転職したり、部署が変わって嫌な上司や先輩やに当たったらどうすれば良いのか考えた事はありませんか。

何故、彼達彼女達はあんなに偉そうにするのでしょうか?何故、彼達彼女達は皆に嫌われているのに平気なのでしょうか?そう言う自分は嫌な上司や先輩にならないと言いきれるでしょうか?今回はそんな疑問にフォーカスします。

有名な「権力」の実験を知ってますか?

海外で行われた権力に関する有名な実験があります。社会心理学者のデヴィット・キプニスが、大学生と高校生を対象とした、架空の組織を作って行った権力についての実験です。

簡単に説明すると、大学生を上司、高校生を部下の役割に分け、更に大学生を「強い権力チーム」「弱い権力チーム」に分け権力に差を設けて、大学生にこの組織を繁栄させるには大学生の役割がより重要だと伝えました。その結果、大学生達にどの様な事が起こったかを観察した実験です。

あたも嫌な権力者に必ずなる?

結果を先に言うと「弱い権力チーム」は組織の繁栄の為に部下の役割である高校生と積極的にコミュニケーションを取り説得し組織の繁栄の為に努力をしました。

しかし「強い権力チーム」はコミュニケーションや説得と言う手段ではなく、配置転換や賞罰を与えて高校生を意のままに動かそうとしました。さらに脅しに近い様な条件(解雇や減給)を使って支配的に頻繁に指示を出したり命令しだしたりするケースも増えました。ついには部下(高校生)を低く評価し、良い結果は自分のおかげだと言わんばかりの高い評価を自分にしたのです。

決して見逃せない他人事ではないデータ

この実験では、全員の大学生に強弱の差こそあれ上記と同じ現象が現れたと言うのです。つまり、権力を持つと嫌な奴になるのは必然なのかもしれないと言う事です。ここまで読んで既に数人の顔が浮かんでいる人もいるのではないでしょうか。しかし、あなたも強い権力を持つと嫌な奴になるかもしれないと言う事も言えそうです。

さらに、実験の後で大学生に高校生も呼んで皆で歓談しましょうと誘う実験も行いました。この歓談への大学生の参加者は「強い権力チーム」は「弱い権力チーム」の2倍以上だったと言う事です。ただの実験だったにも関わらず実験が終了した後も「強い権力者気分」が抜け切れなかったと言うのです。

実験ですら抜けない「強い権力者気分」ですから毎日行う仕事上での役職や上下関係などはなおさら抜けにくく、職場での人間関係やプライベートでの第三者への言動等への影響もあると言えるかもしれません。この辺は、飲み会や行事等でよくみうけられるかもしれません。

出世してイヤな奴になって嫌われない為のチェックポイント!

この様な一連の悪循環を「権力の堕落」と言います。聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。自分が出世してこの様な人にならない為に、また転職先・部署変後の上司や先輩がこの様な人なのかこまめにチェックしましょう。

  • 「権力の墜落」を知っている
  • 「権力の墜落」に陥らない様に注意している
  • 人事異動を頻繁に行う(他人に重要な原因があると思っている)
  • 賞罰で他人をコントロールしようとする
  • 支配的、強迫観念を利用して部下を動かそうとする
  • 自分が言わないと部下は怠ける、さぼると感じている
  • 自分の貢献度に比べて部下は使えないと感じる
  • 成果の比重の大部分は自分にあると思っている
  • 態度も発言も偉そうで大きい

「権力の堕落」にズッポリハマっている権力者のいる組織は疲弊し衰退していきます。当たり前ですが、部下はやる気も体力も奪われ思考も停滞する可能性が高まります。そんな組織と手を組んで助け合っていこうと言う組織もまれでしょう。組織の活性化など夢物語となってしまうかもしれません。

それでも我が物顔で部下を支配的にコントロールし、部下を入れ替え続ける権力者がいるのが悲しい現状なのかもしれません。

出世したり権力を持つと失いやすいもの

さて、人が出世したり権力を持つと失いやすいと言われてるものがあります。是非とも確認してください。

  • 共感能力(人の気持ちが解らなくなる、理解しようとしなくなる、他者と調和しようとしなくなる)
  • 肩書や役割の影響力(部下や後輩が地位や権力にではなく自分に集まって、自分ついてきていると考える)
  • 視野狭窄(他人の意見や考えへの尊重が減り、自分の意見や考え決定が優れていて正しいと思いたがる)
  • 正当な評価(無意識に権力者と言う現状を維持する決断を下しやすい・他人目線が難しくなる・人のせいにする)
  • 謙虚な心(お金を渡す側、評価を下す側が立派で偉いと言う価値観に浸って行く・人を駒の様に使う)

自分への戒めも兼ねて心にとめておいて欲しいと思います。

権力を持つと抑圧してた内面が露呈する?

さて、権力を持った途端に性格が変わってしまう人もいる様です。出世した途端に、権力を手に入れた途端に人間がコロッと変わる人の話はよく聞きます。特に男性に多いようです。万能感を得て勘違いしてしまうのです。

  • 上司だから持ち上げてる
  • 先輩だから知らないふりして話を聞いている
  • 仕事上、好意や尊敬を示している

と言う事に全く気が付かずにどんどん勘違いしていく上司や先輩も見受けられます。しかし、これは先ほども記述したやむを得ない面もあると言う事を認識しておく事が重要でしょう。場合によっては、円滑にコミュニケーションをとるには必要な手段となる時も出てくるかもしれません。

また、出世したり権力を得た事で抑圧されていたもともと持っていたその人の内面が露呈して、勘違いと相俟って表面化したと言う場合もあるでしょう。とても面倒くさい上司や先輩です。頭に数人浮かんでいる人もいるのではないでしょうか。

謙虚さと穏やかさと優しさを忘れると大切なものを失う

謙虚さと穏やかさと優しさ(思いやり)は人間的成長の度合いを測る基準の一つと言えます。自己中心性が減って行くにつれて人は謙虚に穏やかに思いやりを持てるようになるとも言われています。

ここでは、出世や権力とは別にして、自分や他人をチェックする視点を紹介します。

  • 愚痴や悪口、自慢話やマウントを取る事の多い人は自己肯定感が低い
  • ちょっと上手く行って偉そうになる人はコンプレックスが強い
  • 他人を傷つける様な言動を平気で取る人は精神的に未熟

誰でも、愚痴や悪口ばかり言って自慢話が多くマウントを取ってくる偉そうな人、自分をや他人を平気で傷つける人の事は嫌いでしょう。そういう人ですら嫌います。

実際に職場等で目の当たりにすると対処法は難しく感じるかもしれません。しかし、そのような人に共通しているのが、「評価してほしい」「受け入れて欲しい」と言う本能的な欲求の欠乏なのかもしれません。

そう思えば、対処法の糸口を見つけて行くことも可能でしょう。

出世や権力は良い面もデカい!

ここまでは、出世や権力に溺れた人を見てきましたが、出世や権力に飲み込まれないで俯瞰できる人達には大きな利点もあります。

  • 責任感が増す
  • 人間的に成長する
  • 視野や人脈が広がる
  • 知識や経験値が増える
  • 給料が増える
  • より大きなビジネスが可能になる
  • 本当の意味での良い影響力が増す

もし、これらを手に入れる為に出世して権力を得る正しい努力をするならば、自分にとっても他人にとっても事は大きなアドバンテージを得る事に繋がるでしょう。

まとめ

  1. 出生して権力を持つと誰でも嫌な奴になる可能性がある
  2. 出生して権力を持って嫌な奴にならない様に常にチェックする
  3. 出生して権力を持つと失いやすいものをチェックする
  4. 出世や権力は得られるものもデカい

心の時代、精神の時代に突入したと言われて久しくなります。今では、知名度やブランド、肩書や給料を職場選びの最優先事項としない人も増えてきているようです。この環境で働きたい、この人と働きたい、自己成長が出来そうと言う基準で職場を選択し転職する人も増えてきているようです。

あなたと働きたいを思われる様に、この職場で働きたいと思われる様に日々心がけて行きたいものです。気が付いたら周りに人が誰もいない「裸の大様上司・先輩」何て事にならない様に気をつけましょう。会社にとってもマイナスですし、格好悪いし寂しいですからね。

 

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