蕎麦がのびる?乾麺を自宅で美味しく食べる方法を5分で伝授!
今回は「乾麺のざる蕎麦を美味しく食べる」についてのお話しです。
蕎麦に限らず麺類が好きな人は、のびた麺類は食べる気が全く起きないと言う人もいるのではないでしょうか?それくらい「のびてるかのびてないか」は麺類好きにとって、美味しくいただく為の重要な要素となります。
麺類は茹でた後には必ずのびます。しかし、のびるのを遅らせる事は出来るのです。ここでは乾麺の蕎麦を例に、のびるのを遅らせて自宅で美味しくざる蕎麦をいただく方法をご紹介します。
蕎麦が「のびる」って?
蕎麦が「のびる」ってどんな状態なのでしょうか?
のびてる蕎麦とは、蕎麦が水分を多く含んでしまい、表面の水分量と中心部の水分量が同じになっていて、歯ごたえがない、食感の悪い、全く腰のない状態の蕎麦と言えるでしょう。実際には、のびているよりもふやけているの方がしっくりとくるかもしれません。
それもそのはずで、実は麺類が「のびる」で使われている「のびる」は、「ノックアウト(KO負け)された状態」「疲れ切って元気がない状態」「足腰が立たない状態」を「のびる」と表現しているそうです。これは夏目漱石の小説「吾輩は猫である」からきていると言われています。
そもそも麺類の「のびる」は長さの事を言っている訳ではなかったと言う訳です。
のびにくい蕎麦の特徴
少しでも「のびていない蕎麦」を食べたいと言う人の為に、一般的に言われている、のびにくい蕎麦の特徴をご紹介します。「のびていない蕎麦」を食べたいのであれば、初めから「のびにくい蕎麦」を選ぶのも一つの手でしょう。
- 生麺より乾麺
- 手打ち蕎麦より機械で作った蕎麦
- つなぎ(小麦粉など)をたくさん使っている蕎麦
- つなぎに、ジャガイモやタピオカ、こんにゃく粉が配合されえいる蕎麦
- 水分を含みにくい又は水分を含む割合が低い蕎麦
例えば、年越し蕎麦を奮発して高級なものを買ってきたのに、いざ食べてみるとそれほど美味しいと感じなかったと言う人はいると思います。つまり、のびやすい蕎麦だった可能性があります。
蕎麦自体の味や麺つゆの味とは関係なく、少しのびてしまっていてあまり美味しく感じなかったのかもしれません。やはり、ある程度の硬さ、歯ごたえ(腰)は美味しくいただくのには超重要な要素だと言う事です。
しかし、誤解しないで頂きたいのは、お値段と好みとのびる蕎麦とのびない蕎麦は直接的な因果関係にはないと言う事です。
自宅で乾麺をざる蕎麦にして美味しく食べる
乾麺を水に6分~10分間浸す
大きめの鍋
大きめの鍋(直径30㎝前後)で7分目前後(約3ℓ前後、最低でも1.5ℓ)のたっぷりのお湯で茹でましょう。一度に茹でるの蕎麦の量は一人前(約100g)。つまり、お湯の量は多く、蕎麦の量は少なく茹でるのがポイントとなります。
ネットやホームセンターでリーソナブルな大きな鍋が売っていますので、一つ購入してみてはいかがでしょうか?蕎麦を茹でる以外にも使い道は出てくると思います。
鍋のお湯の温度を保つ
鍋のお湯の温度は高温を保たせる事が重要です。一度に多くの蕎麦を鍋に入れたり、差し水をすると鍋の温度は下がっていまいます。一度下がると高温に戻るまで少し時間がかかるので、蕎麦の芯が残る等、美味しく茹でるにはマイナス要素となります。
また、ボコボコ煮立っているお湯に麺を入れた後は、一度蓋をして、鍋のお湯を再沸騰させます。沸騰したら蓋をとって、お湯の吹きこぼれがない様にしましょう。
茹で時間は厳守
茹で時間はパッケージに書かれている時間の半分~3分の2を目安に調整してください。あらかじめ、水に6分~10分つけているので茹で時間は短縮できます。蕎麦の種類や好みによって茹でる時間を決めましょう。くれぐれも茹で過ぎに注意してください。
あらかじめ水に浸していない乾麺の場合は、茹で時間はパッケージに書かれている時間を厳守すると良いでしょう。メーカーが研究に研究を重ねて最高に美味しく茹であがる時間を表記してくれていますが、中にはパッケージに書かれている4分の3の時間をススメめる人もいます。
絶対に伸びたそば嫌だとお考えであれば、茹で時間を少し短めにしても良いでしょう。その場合は芯が残り過ぎない様に調整してください。コマメに蕎麦を2~3本とって、水でさっと流し茹で加減を確認すると良いでしょう。
茹でる時には蕎麦をパラパラとばらしながら入れましょう。時々お箸などで蕎麦をほぐすように廻して下さい。鍋へのくっつき防止にもなります。
また、鍋に大さじ一杯のサラダオイルや少量の牛乳(約25㏄)を入れて茹でても良いでしょうを。サラダオイルや牛乳を入れるとオイルや脂肪分で蕎麦をコーティングしてくれるので麺に艶が出て、くっつきにくく、口当たりも変わってきます。味は変わらないのでご安心ください。
茹であがったら流水で蕎麦のぬめりをとる
茹であがった蕎麦は直ぐにお湯から取り出し、ざるなどに入れ流水(水道水など)で蕎麦の表面のぬめりを取りましょう。このひと手間を省くと、完食する前に蕎麦がくっつき始めててしまう事もあります。蕎麦のくっつき対策としても是非行って下さい。
氷水で蕎麦を締める
流水で蕎麦のぬめりを取ったら、氷水に数秒間つけて蕎麦を締めます。麺に腰が出て歯ごたえ良くいただけます。ざるそばなどだけでなく、温かい蕎麦を食べる時にも、一度蕎麦を締める人がいるくらい、触感は変わってきます。
蕎麦を茹でる時にはあらかじめボールに氷水を作っておくと良いでしょう。ポイントとしては、長い時間締めすぎない事です。冷やし過ぎると蕎麦の風味を感じにくくなりますので、氷水で締めるのは数秒間、長くても10秒と覚えておきましょう。
良く水分を切って、すぐ食べる
氷水で蕎麦を締めたら、ざるに移して良く水分を切ります。ここでペーパータオルを使う本気度の高い人もいる様です。水分を良く切る事で蕎麦が吸収する水分量を減らす事ができ、のびるまでの時間をかせげます。
また、茹でる時の鍋にサラダオイルを入れなかった場合には、このタイミングで、水分を良く切った後の蕎麦にサラダオイルを小さじ一杯かけて蕎麦にまんべんなくなじませても良いでしょう。サラダオイルが蕎麦をコーティングしてくれて、蕎麦の表面の乾燥防止、蕎麦のくっつき防止になります。
水分を良く切った後は、用意しておいたお好みの麺つゆや薬味等を加えて、時間を置かず出来るだけ早く食べましょう。
美味しく茹であがるけど、あまりおススメ出来ない方法
美味しく茹であがりますけど、あまりおススメできない方法も一応ご紹介しておきます。
鍋のお湯がボコボコ煮立ったら、火元を鍋の中心からずらして、鍋のお湯を流れるプールの様に回転させます。そこに100gの蕎麦をパラパラといれて泳がせる様に茹でると蕎麦に均等に火が通り更においしく茹であがりあます。
しかし、家庭用のコンロでは重心がずれると、ちょっとしたことで鍋がひっくり返る危険性もあります。小さなお子さんやご高齢者のいるご家庭では試さないで下さい。
火元を鍋の重心からずらしても安全性を確保でき、ずっと監視できる状況以外はおススメ出来ません。
まとめ
- 蕎麦が伸びるとはノックアウトされた状態の事
- のびにくい蕎麦を選ぶ
- のびるのを遅らせる美味しい茹で方を知る
- おススメ出来ない方法もある
あなたの周りに蕎麦愛好家はいますか?蕎麦愛好家の方はこだわりが強く、蕎麦の打ち方から蕎麦の茹で方、薬味まで本当に詳しく説明してくれます。
その中でも、誰でも上手く出来ると思われる方法をご紹介しました。ぜひ、ご家族や友人に「あなたの作る蕎麦は美味しいね」と言わせてみて下さい。
今回は「乾麺のざる蕎麦を美味しく食べる」についてのお話しでした。